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介護する人、される人

両者を全力で支える

 約束の時間に事務所を訪ねると、丁度電話の応対中。「駐車できるのは○番と○番なんだけど、空いてるかな?はーい、お願いします。」聞けば、平針運転免許試験場の駐車場工事の関係で付近一帯が駐車禁止エリアとなり、介護サービス中の駐車場所の確保が必要となっているそう。先の電話もクルマを停められる場所の確認だった。「警察に申請すれば許可はいただけるんですけど、訪問先が増えるごとに申請が必要だし、いろいろ気は使います。でも、ヘルパーさん達の負担になってはいけないから、そこは私達がしっかり注意を払わないと。」と穏やかな口調で丁寧に事情を説明してくれる。 

 今回お話を伺ったのは「やさしい手」平針店店長の鈴木さん。約10年前に平針の地にオープンし、社員4名と登録スタッフ20名程で訪問型の在宅介護サービスを提供している。住み慣れた自宅で生活しながら受けられる在宅介護サービスには、介護士(ヘルパー)がサービス利用者の自宅に訪問する訪問介護と、利用者がデイサービスなどの施設に通う通所介護があり、利用者や家族の状況・要望などを聞きながら介護支援専門員(ケアマネージャー)がケアプランを作成する。訪問での介護となった場合、訪問頻度や必要時間が決まったところで登録スタッフの都合に合わせてスケジュールを組み立てる。「毎日働きたい人もいれば週1回ならという人もいます。介護をする側にも生活がありますからね。そこは大切にしたいですしヘルパーさん達には楽しく働いてほしいと思ってます。もちろん、利用者さんの生活をより良いものにするための訪問介護なので、全力で利用者さんを支えていきたいとも思っています。両方がハッピーになって欲しいなと。」そして、そんな鈴木さんの想いは確実に伝わっているようで、スタッフの一人が「職場の雰囲気が良くて働きやすいですよ」と笑顔で教えてくれた。


利用者さんの生活に関わる

ところで皆さんは訪問介護のサービス内容をご存じだろうか。食事や入浴・排せつなど利用者さんの身体に直接触れて行う「身体介護」と、調理や掃除・洗濯、買い物など日常生活の支援を行う「生活援助」に分かれていて、さらに介護保険でできることと、できないことがある。例えば、介護保険で、利用者本人の居室の掃除は「できる」が、同居する家族の部屋の掃除は「できない」。家事代行のサービスというように捉えられて私自身「お母さんの私ができないことをするのが当然でしょ」と、息子さんの部屋掃除を依頼されたことがある。できないことを説明するものの、利用する側にとっては分かりにくいことも多い。このように苦い顔をされることも度々あった。

鈴木さんと、そんな訪問介護あるあるの話になったところで、どちらの依頼が多いのかを尋ねると「生活援助」の比率が高いそう。ヘルパーとして主ふの皆さんが活躍しているのも頷ける。

 今では訪問介護に携わる鈴木さんだが初めから介護の仕事に就いたわけではなかった。仕事が定まらない日々を送っていたある日、事故で足を骨折。働けなくなったことを機に専門学校で学び直し「生活に関わる仕事に就きたい」と今の仕事に辿り着いた。


求められることに柔軟に対応する

訪問介護の醍醐味を聞いてみると、それぞれの生き方の中で様々な価値観を持つ利用者一人ひとりにじっくり向き合える点と、施設よりも変化が多く柔軟な対応が求められるところだという「デイサービスでは”よそ行きの顔“をしているおじいちゃんが、家の中では”素“を見せてくれる。そんな時は安心してもらえてるんだなと実感します」

訪問介護では、相手に寄り添うだけでなく、その人の暮らしや居心地を大切にしながら様々な事柄に広く対応する力が求められる。見守りながら一緒に料理をしたり買い物に行ったりすることもあり、利用者との距離も近い 。一人で家に行くだけでも心理的な負担となり得るため、「やさしい手」ではヘルパーさんを思いやり働きやすい環境を整えている。

「それでも、初めてのお家で冷蔵庫を開ける瞬間はいまだに緊張します。あれ、何ででしょうね」現場あるあるは尽きない。

 

(インタビューは2020年11月9日に実施しました)

取材協力:株式会社 やさしい手名古屋東(訪問介護やさしい手 平針店) 

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