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未来につなぐ福祉の新しいカタチ

介護士として働いていた頃に知り合った畔栁(くろやなぎ)さんから「LINE(ライン)の公式アカウントを使って新しいことを始めるんですよ」と教えていただいた。畔栁さんは福祉用具を扱う会社(あかね福祉サービス)で働く営業さん。新しいことって何だろう?もう少し詳しくお話を伺いたいとお願いしたところ、一緒に活動している仲間と共に「ハピラボ」を紹介してくれた。

 白いTシャツを身に着けた4人組が「ハピラボ」の仕掛け人。株式会社TORIの滝澤さんと佐藤さん、さくら補聴器の井上さん、そして畔栁さん。全員が福祉用具専門相談員の資格を持つ福祉用具のプロで、もともとは福祉用具貸与・販売事業所の有志で始まった「ハピネスケア研究会」で知り合った。研究会では月に1回集まって自分たちのスキルアップのために勉強会などの活動を続けてきたというが、福祉用具の同業者だけではなく介護や看護に携わる人、福祉の勉強をしている人などに向けて広く情報発信することを目的に今回「ハピラボ」を立ち上げることにしたという。

 福祉用具という共通項はあるものの異なる経歴を持つ4人が各々の個性を活かしながら情報発信という大きなミッションに臨む姿は、まるで戦隊モノのヒーローのよう。それぞれがアイデアを持ち寄り、皆で議論を重ねてカタチにしていく。例えば紅一点の佐藤さんは「実験/検証」の担当。“軟膏”や“オムツ”など各社の商品を自ら試し、その検証結果を動画にして発信するという。


正しい使い方をもっと広めたい

福祉用具を必要としている人を想うからこそ「商品の良し悪しではなくその人の状態に合った商品選びをする際の参考になるような情報発信をしていきたい」と語ってくれた。

 4人を突き動かす原動力は、福祉用具の正しい使い方を広めたいという使命感。福祉用具を扱う仕事をするなかで「正しい使い方が浸透していない」「機能が十分に発揮できていない」というシーンに直面することがあるという。商品納入時に使い方を説明しても使ううちに忘れてしまって我流になったり、せっかくの機能を知らないままで体に染みついた使い方をしてしまったり。正しい使い方を知らないまま・分からないままにせず、知ることで介助が楽になったり安全性が増したりすることを福祉用具を扱うプロとして伝えたい。利用者の身体の状態や介助する環境などを考慮して適切な用具を選定する必要があるからこそ、知ってほしい。 「ちょっとした幸せ」かもしれないけれど、それを感じてほしい。ハピネスケア(幸せな福祉)の理想を現実に近づける手助けをするためにハピラボは動き出した。


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人をつなぎ業界全体を盛り上げる

とはいえ、LINEやYouTubeを使った発信を初めから考えていたわけではなかった。参加型イベントの準備を進めていたところコロナ禍で開催を見送ることになり、「いま自分たちに何ができるのか」「直接会わずにできることは無いのか」と、容易に会えないなかでリモートでの話し合いを重ね、時代に合った情報発信を模索し辿り着いたのがLINEであり動画づくりだった。LINEの登録者は100人を超え、8月1日にはキックオフ動画を公開。全て自分たちで手作りしているという。

そして、次に見据えるのは人と人とのつながりづくり。福祉や介護の業界は様々な専門職で 成り立っているものの、職種を超えて交流する機会は多くないという。つながれる場を用意することで互いを知るキッカケをつくる。そこから、それぞれの専門性を尊重して連携することができるようになっていけば、福祉用具の業界だけにとどまらず、介護や福祉業界全体を盛り上げることにつながると「ハピラボ」は考えている。媒体は違えど、やろうとしていることの根っこにあるものはCielと同じなのかもしれないと感じた。

 一通り話を伺った後、写真を撮るため声をかけると「一応並びも決まってるんですよ」と会長兼ハピラボの「ハ」担当の畔柳さんが楽しそうに教えてくれる。

「じゃ、その通り並んだほうが良いね」と「ピ」担当の滝澤さんが続く。

「ラ」担当の井上さんも場所を移動しながら「並びに合わせて担当する文字があるので、それを入れたTシャツを作るっていう話もあったんですけどね」と佐藤さんに振ると「ボのTシャツなんて嫌ですよ~。

そう思いません?」と却下になった経緯を話してくれた。

 

福祉用具オタクで、絶妙なチームワークのこの4人が発信するコンテンツへの期待が膨らむ。私も早速LINEで友だち登録。今後の活動に注目したい。

(インタビューは2020年8月5日に実施しました)

取材協力:ハピラボ

 

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